「豊乳肥臀(上・下)」莫言著、吉田富夫訳

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■中国人ノーベル文学賞作家の問題作

 1939年、日本軍が侵攻してきた日、山東省高密県東北郷の鍛冶屋の嫁・上官魯氏が男女の双子を出産する。

 金童と名付けられた男の子は、7人も女が続いた上官家の待望の跡取りだったが、実は双子はオランダ人宣教師との間にできた不義の子だった。7人の姉は、抗日ゲリラや共産党ゲリラ、アメリカ軍人などの妻となり家を出ていき、魯氏は彼女たちが産んだ子供を貧困にあえぎながら育てていく。一方、金童は8歳まで母乳しか受け付けず、乳房に異常なる執着を抱くようになる。金童とその家族の流転の人生を描いた本書は、中国で出版されるや禁書となった問題作でノーベル文学賞作家の神髄が詰まった巨編だ。
(平凡社 各1700円)



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