「WindowScape2」東京工業大学、塚本由晴研究室編、塚本由晴、能作文徳著
その他、ベトナムのハノイ「ディンリャト通り」やフィリピンのビガン「クリソロゴ通り」など、かつてヨーロッパ諸国からもたらされた形式が、気候風土や生活様式に対応して変形しながら定着したアジア各地の街並みや、美しい木製格子と隣家への延焼を防ぐ卯建(うだつ)が独特のリズムを刻む長野県東御市の海野宿や、住居に蔵が挿入されている岐阜県飛騨市の古川町の街並みなど、昔ながらの町家がつくりだす日本の街並みまで、13カ国35の街路をフィールドワーク。
それらが現代の条件においても維持できている理由や、新たにこうした街並みをつくりだすことの可能性にまで視野を広げて考察している。
(フィルムアート社 3200円)