「日本人なら知っておきたい四季の植物」湯浅浩史著

公開日: 更新日:

 正月の門松に始まり、節分のヒイラギ、ひな祭りのモモの花、七夕のタケなど、日本人は古くから植物に関心を寄せ、行事や習俗に結び付けて、暮らしに生かしてきた。万葉集の歌の3分の1以上が植物関連の歌だという。室内に四季の彩りを持ち込む生け花という新しい鑑賞法が始まったのは室町時代、そして江戸時代には庶民がアサガオやキクなどの鉢植えの園芸を楽しんだ。これは欧米の人々よりもはるかに早いという。

 本書は、日本の四季を彩る植物を紹介しながら、そんな日本人の感受性と文化との関係を解き明かしていくカラーガイドブック。ウメからツバキまで古くから日本人に親しまれてきた43種の植物を取り上げる。(筑摩書房 880円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋