「日本人なら知っておきたい四季の植物」湯浅浩史著

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 正月の門松に始まり、節分のヒイラギ、ひな祭りのモモの花、七夕のタケなど、日本人は古くから植物に関心を寄せ、行事や習俗に結び付けて、暮らしに生かしてきた。万葉集の歌の3分の1以上が植物関連の歌だという。室内に四季の彩りを持ち込む生け花という新しい鑑賞法が始まったのは室町時代、そして江戸時代には庶民がアサガオやキクなどの鉢植えの園芸を楽しんだ。これは欧米の人々よりもはるかに早いという。

 本書は、日本の四季を彩る植物を紹介しながら、そんな日本人の感受性と文化との関係を解き明かしていくカラーガイドブック。ウメからツバキまで古くから日本人に親しまれてきた43種の植物を取り上げる。(筑摩書房 880円+税)

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