「定年後」楠木新著
平均寿命から試算すると、60歳で定年した場合、その後の自由時間は実に8万時間にも及び、会社員時代の総実務労働時間よりも多くなるそうだ。しかし、定年後の人生をイキイキと過ごしている男性は全体の2割にも満たない。本書は、生命保険会社に36年間勤務した著者が、自らの体験を織り交ぜながら、定年後に直面する現実を明かし、充実した後半生を過ごすためのヒントを伝える生き方ハンドブック。
日本人男性は、定年後に世界一孤独になると指摘。そうならないためには、会社中心の働き方から修正する必要があると説く。大学や大学院でかねて興味があったことを研究し始めた人や、地域で活動する人など、先輩たちの例を数多く紹介する、第二の人生を考える中高年必読の書。(中央公論新社 780円+税)