ベールに包まれた高倉健さんの私生活 定宿で毎日散髪の理由

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 日本映画の黄金期を支えた役者で、最後の大スターと言っていいでしょう。私生活も含めスターとしての自覚があった人で、スキャンダルを切り売りするような今の俳優たちとは一線を画しました。

 俳優を体現したエピソードのひとつには、いつでもアップの写真にたえられるよう、毎日散髪していたというものがあります。健さんは以前、ホテルパシフィック東京(現シナガワグース)と呼ばれたホテルを定宿にしていて、そこの老舗の散髪店に毎日通っていました。映画関係者が健さんと連絡を取りたい場合、取りあえずその散髪店に電話したというほどでした。

 映画では、最後の出演作となった「あなたへ」(12年)の鬼気迫る演技が思い出されます。ビートたけし佐藤浩市田中裕子といった健さんお気に入りの役者を並べ、ある意味、遺言のような映画でした。ただ、どんなにすごい役者を並べても、やっぱり最後は健さん映画になってしまうのです。

(談/前田有一・映画評論家)

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