大健闘「さらば あぶ刑事」で菜々緒だけがさっぱりなワケ
映画「さらば あぶない刑事」が好調な出だしを切った。先月30日に封切りされ、オープニング2日間の興行収入は2億9000万円超。これは05年公開の前作“まだまだ”の180%の数字であり、「最終興収は20億円近くも見込める健闘のスタートといえるでしょう」(映画ジャーナリストの大高宏雄氏)。
86年に日本テレビ系の連ドラとして産声を上げた「あぶデカ」。刑事バディーもののパイオニアであり、舘ひろし(65)と柴田恭兵(64)を“男”にした人気シリーズだ。映画も翌87年公開の「あぶない刑事」を皮切りに7本製作されたが、テレビ版も劇場版も今作で打ち止め。ストーリーは5日後に定年退職を控えたタカ&ユージが凶悪な南米マフィアとの戦いに立ち向かい、ド派手なアクションをもって暴れ放題するというもので、監督も脚本もテレビ版同様の面々が手がけることもあり、往年のファンの期待を裏切らないという触れ込みだった。
もっとも30年前のオールド作品である。前作をこしらえたのも10年前であり、そのぶん、俳優陣もトシを取っている。ド派手なアクションが見せ場となるあぶデカで、実年齢も60代半ばの舘と柴田がどれだけ動けるのか? といぶかっていたが、いやはや。2人とも老いとは無縁の鍛え抜かれたスレンダーな体形で、舘はバイクアクション、柴田は疾走を披露するのだ。が、主役2人の熱演が光る中でモヤモヤがひとつ……。