巨匠に不満顔で…細野辰興監督“給料全額カット”を語る

公開日: 更新日:

 ところが、「筵(むしろ)を取って来い」と言われ、6トントラックで運転手さんと2人、上司が手配した東北各所を回って帰ると、集めてきたのは菰(こも)だったのです。

「おまえ、自分は間違っていないと思っているんじゃないか」

 その夜、監督に呼ばれ、そう言われました。たしかに注文したのは自分じゃないし、発注した上司が間違ったんじゃないか。そもそも筵も菰も大して違わず見分けがつかないじゃないか。いろんな考えが頭の中を巡りました。それで不満げな顔をしていたのでしょうね、監督は僕の目を見て、こう続けたのです。

「現場で確認するべきだった。言われるままやっていたのでは子どもの使いだ」

 たしかに、よくよく考えればその通り。でも、頭に血が上っていて、「はいそうでした」とはいかない。それでその上司に給料を全額カットされました。そうなると久我山に借りていた家賃2万~3万円も払えないし、帰る交通費もありませんでした。貯金なんてものもないし、困りましたね。


■どう食いつないだか覚えていません

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一の先行きはさらに険しくなった…「答え合わせ」連呼会見後、STARTO社がTOKIOとの年内契約終了発表

  2. 2

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  3. 3

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  4. 4

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  5. 5

    日本語ロックボーカルを力ずくで確立した功績はもっと語られるべき

  1. 6

    都玲華プロと“30歳差禁断愛”石井忍コーチの素性と評判…「2人の交際は有名」の証言も

  2. 7

    規制強化は待ったなし!政治家個人の「第2の財布」政党支部への企業献金は自民が9割、24億円超の仰天

  3. 8

    【伊東市長選告示ルポ】田久保前市長の第一声は異様な開き直り…“学歴詐称”「高卒なので」と直視せず

  4. 9

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  5. 10

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?