巨匠に不満顔で…細野辰興監督“給料全額カット”を語る

公開日: 更新日:

 落ち度もないのに、怒鳴られたり、責任を取らされたり。若いころ、とりわけ駆け出し時代は、理不尽な目に遭うこともある。映画「シャブ極道」などで知られる細野辰興監督(64)もそうだ。師匠の今村昌平監督から給料全額カット処分が下された。

  ◇  ◇  ◇

「ええじゃないか」(1981年)という今村作品の撮影中のことでした。埼玉県三郷市の水元公園近くの大オープンセット。横浜放送映画専門学院(現・日本映画大学)を出た僕は今村プロに入れてもらうよう直談判し、「じゃあ来い」ということで、撮影スタッフに加えてもらっていたんです。

 たしか月給は5万円。当時の大卒初任給12万800円の半分以下でしたけど、「おまえはこれからギャラをもらいながら学べるんだ」と言われ「はい」と答えていた。実家のあった逗子海岸駅(当時)前の劇場に入り浸り、3本立ての映画を見て育ちました。東映の時代劇だったか、親父の肩車で客席が一体となって盛り上がるのにしびれ、物心つくころには、映画を仕事にと決めていた。とはいえ映画会社は狭き門だし、食堂に行けばたらふく食べることができたので、待遇に不満はありません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    “最強の新弟子”旭富士に歴代最速スピード出世の期待…「関取までは無敗で行ける」の見立てまで

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  2. 7

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 8

    福島市長選で与野党相乗り現職が大差で落選…「既成政党NO」の地殻変動なのか

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です