三池作品に出演直訴 遠藤憲一を変えた人生初の“モザイク”

公開日: 更新日:

 それ以来、余計な芝居をそぎ落とし、そっけない演技で感情や状況を表すことを心がけるようになりました。今でこそ、それが一般的ですが、30年以上も前でしょ? まだ「メリハリをつけろ」が主流だったころです。特に京都で撮る時代劇が最たるもので、形にこだわるあまり定型になりがち。それが嫌でね。

 古いタイプの監督からは「どこで覚えたか知らんけど、通用せんで」って。しょうがないからほんの少し妥協しながら、その場を切り抜けてましたね。

 17日に公開された映画「うさぎ追いし~山極勝三郎物語~」では主人公の不屈のがん研究者、山極博士を演じているのですが、どんなことがあってもへこたれないというのは共感します。僕自身、高校中退で役者の道に入って、役者だけで食べられるようになったのは29歳のころ。それまでは4畳半、風呂なし共同便所のアパートに住んで、もがいていましたからね。

 本作には日本映画らしい叙情的なシーンがたくさんあるし、僕自身、演じていて楽しかった。これまで学んだことが十分生かせられたと思っています。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった