37年間封印 岸田敏志が語る「菊姫」大吟醸にまつわる秘話

公開日: 更新日:

 昨年がデビュー40周年だった岸田敏志さん(64)は日本酒が大好き。うまい酒を飲むために故郷・岡山の備前焼を習得して作陶を続けている。岸田さんが37年間、封印してきたお酒にまつわるエピソードとは……。

 ◇  ◇  ◇

 生まれたのは岡山県のほぼ中央、落合という中国山地に囲まれた盆地の小さな町(現真庭市)。9人きょうだいの8番目に生まれた父と母はもとより、父のきょうだいはほとんど教職という教育一家でした。厳しかった半面、実家に集まれば、毎回笑いの絶えない酒盛りが始まり、物心ついた頃からお酒は楽しいもんだなと思って育ちました。

 父が愛飲していたのは廃業してしまった酒蔵の地元の「うろこ」や勝山の銘酒「御前酒」。よく晩酌していたのを覚えています。僕も「何が好きか」と問われれば、イの一番で挙げるのは日本酒です。

 日本酒をおいしいなと思ったのは1979年3月リリースの「きみの朝」が大ヒットして、仕事で全国を回るようになってから。特に印象深いのは石川県鶴来町(現白山市)の「菊姫」。ちょうど第1次地酒ブームが始まった頃、80年の春先だったでしょうか。ある雑誌の取材で蔵元へお邪魔した時のことです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲