マネジャーをダミーにして人混みの中を駆け抜けたことも…

公開日: 更新日:

 道といえば、週末ごとにあったイベントで、ある時、こんなことがあった。

 イベントには会場にいつもたくさんの人が来てくれていた。ステージに上がるまでの道中には、裏でステージまで行けるところもあれば、お客さんのいるところを通っていく場合もある。そこで揉みくちゃにされたのだ。お客さんのところを通るときは、いつも警備の人が道を案内してくれるし、人との距離もとってくれるのだけど、その時はそれでも追いつかなかった。

 ぐしゃぐしゃにされながら、私は自分で自分を抱きしめるように体を丸めて、その場を抜けた。途中、誰かに髪を引っ張られたような感覚はあったが、こういう時は体を触られたりすることは大いにある。頭や髪、腕などを触られてもいちいち構ってなどいられない。とにかくその場を抜けることが最優先なのである。

 そうやって、何とか扉の向こうに避難して、スタッフともどもほっとした時、「あれっ」とマネジャーが私の頭を指さした。衣装とお揃いの布でつくられた、髪飾りがなくなっていることに気づいたのだ。それはもう、私の手には戻って来ることはなかった。どこかの誰かの手元にあることだろう。捨てられたり、なくなっていなければいいな。その衣装を見ると今も思い出す。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償