マネジャーをダミーにして人混みの中を駆け抜けたことも…

公開日: 更新日:

大西結花編 <9>

 今では電車にも乗るし、路線にだってそれなりに詳しくなっている。しかしアイドル時代はまるで分からなかった。

 上京して仕事をし始めた頃は普通にバスや電車に乗っていた。デビュー作となったドラマのリハーサルはテレビ局のリハーサル室で行われ、高校の最寄り駅から電車を乗り継いで行ったのを覚えている。通学も電車を使っていたが、あるとき他校生に見つかり、乗った電車の中で男子学生数人に囲まれてしまった。それ以来、危険だと判断した事務所が通学はもちろん、仕事先への移動も車でするようにと決めたのだ。

 それからというもの、公共の乗り物に乗る機会が減っていった。新幹線と飛行機は頻繁に利用していたけれど、JR、地下鉄、私鉄となると、まるで見当がつかない。東京に今日来たばかりの人とほとんど変わらない程度の知識だったと思う。もう何年も暮らしているのに。

 この頃に友だちに言われたことがある。

「あなたは東京の人じゃないのに、なんでそんなに知っているの?」と。

 私が道路や方向に詳しいので、驚いたというのだ。毎日車で移動し、それこそ日本中を走り回っていたから、いつの間にかよく行く地域の交通事情に通じるようになっていた。都内も、渋滞を逃れる裏道まで覚えていた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  1. 6

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  2. 7

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  3. 8

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  4. 9

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  5. 10

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情