落語ファン「小さんの孫ともあろうものが」と批判的だった

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 真打ちになって数年間、さまざまなことに挑んだ。独演会では落語を演じるだけでなく、得意なピアノを弾いたり、ブレークダンスを見せたりした。若い客層は喜んだが、保守的な落語ファンは、「小さんの孫ともあろうものが」と批判的だった。しかし、マスコミはそういう花緑に好意的だった。雑誌のインタビューや対談などに登場する回数が増えたのだ。

「20代後半になって、テレビから声がかかりました。『徹子の部屋』などのトーク番組に出演したり、ドキュメンタリー番組の『情熱大陸』に取り上げられました。当時この番組に落語家が出るのは珍しかった。『こんな僕でも評価された』と自信がついたのはその時期です」

 私の印象に残っているのは、NHKの「トップランナー」というトーク番組である。その中で花緑はカメラに向かって、視聴者に語りかけるようにこう言ったのだ。

「もしあなたが聴いた落語がつまらなかったら、それは落語がつまらないのでなく、その落語家がつまらないのだと思って欲しい」

 このコメントには、「僕の落語は面白いから聴いてくれ」というメッセージが込められていると解釈した。いい度胸だと。

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