「レザボア・ドッグス」拷問と謎解きが交差する“任侠映画”

公開日: 更新日:

 主役のホワイトは仁義を貫く男。オレンジの負傷を自分の不手際のせいだと痛感し、彼を身をもってかばう。日本のヤクザ映画に傾倒するタランティーノらしい人物造形だ。土壇場で潜入捜査官が自分の正体をホワイトに明かしたのは宗教上の告白かもしれないが、信義による魂の叫びと考えたほうがしっくりくる。命を賭して友情に応えた。任侠映画に通じるものがある。

 本作はH・カイテルにとっても記念すべき作品だ。M・スコセッシ監督の「ミーン・ストリート」(72年)で主役を演じながらパッとしなかった中年役者が、24歳下の新人監督によってスターの道を歩き始めた。M・マドセンとT・ロスも本作で実力派俳優の仲間入りを果たした。タランティーノの型破りな才能が男どもを成功のオアシスに引っ張って行ったわけだ。

 ちなみにタランティーノは本作を撮る前、ロス郊外のマンハッタンビーチにあるレンタルビデオ店で働いていた。週給200ドルだった。 (森田健司)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網