著者のコラム一覧
髙橋隆

1949年1月生まれ。学生時代に「走れコウタロー」で知られる「ソルティー・シュガー」の一員としてデビュー。大学卒業後はディレクターに転身し、ビクターエンタテインメントやテイチクエンタテインメントで数々のヒット曲を生み出す。代表作は「ダンシング・ヒーロー」「襟裳岬」「てんとう虫のサンバ」「白いギター」など。現在はフリーの音楽プロデューサー。

ダンシング・ヒーロー(前) DA PUMP「U.S.A.」のルーツ?

公開日: 更新日:

 その代わり声質や歌唱力は抜群。社長も小学生ユニット「ミルク」の時から荻野目の声に惚れ込んでいて、何とかトップテンに入れるのが夢でした。レコーディングスタジオのロビーで荻野目に「もっとノリ良く歌え」って指導している姿をよく見かけましたから、社長も本当はビートのきいたリズム感のある曲を求めてるんじゃないかって……。

 そんなある日、社長が私の勤めている会社に遊びに来ました。遊びにっていうか営業ですよね。で、僕のデスクに来て、「髙橋さん、引き出しの中にいろいろお宝をしまってるって噂だけど、なんかない?」と言うから、少し前に原宿の喫茶店の有線で聞いて「いい曲だな」と思い、レコード店で購入したEP盤を聞かせたんです。

 そしたら社長、「これいい! ぜひ荻野目に歌わせてよ!」って大興奮。その曲こそ、後に「ダンシング・ヒーロー」としてカバーされる、イギリスの歌手アンジー・ゴールドの「イート・ユー・アップ」でした。

(つづく)

(聞き手=いからしひろき)

【連載】昭和・平成ヒット曲の裏側

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」