著者のコラム一覧
髙橋隆

1949年1月生まれ。学生時代に「走れコウタロー」で知られる「ソルティー・シュガー」の一員としてデビュー。大学卒業後はディレクターに転身し、ビクターエンタテインメントやテイチクエンタテインメントで数々のヒット曲を生み出す。代表作は「ダンシング・ヒーロー」「襟裳岬」「てんとう虫のサンバ」「白いギター」など。現在はフリーの音楽プロデューサー。

ダンシング・ヒーロー(後)タイトル案に思わず目が点…!

公開日: 更新日:

荻野目洋子(1985年)

 原曲の「イート・ユー・アップ」を聴くなり「これいい! ぜひ歌わせて」と言ってきた当時の荻野目洋子のマネジャー兼社長の平(哲夫)さん。「じゃあ私が(ディレクター)やるから。その代わり一切任せて下さい」という条件で引き受けました。

 訳詞は“伊藤さやか”で一緒に組んでいた篠原仁志に依頼。アレンジは当時から有名だった馬飼野康二さんに頼みました。彼の自宅のホームスタジオに2人でこもり、3日かけてオケテープ(歌の入っていない伴奏だけの曲)を作成。ドラムやベースなどすべてのリズムセクションを一から打ち込んで……そりゃあ大変な作業でしたよ。

 出来上がったテープを持っていざスタジオへ。エレキギターとコーラス――コーラスは音大出のアシスタントに「予算ないからおまえやれよ」って(笑い)、低い声で歌わせ、後は機械で細工。だからスタジオミュージシャンを雇ったのはエレキギターだけだったんじゃないかな。

 さて、いよいよ歌入れ。音楽ディレクターにとってこの歌入れこそが重要で、映画ドラマのディレクターにとっての“演出”に当たります。

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