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青山佳裕

1954年、東京生まれ。美空ひばりの時代から取材歴40年。現在も週刊誌などで活躍するベテラン直撃記者。

拒絶のトヨエツと冗舌の羽賀研二…過熱した取材合戦の記憶

公開日: 更新日:

■ポケベルには編集部から「49(至急)!」

 どの現場であれ、マスコミの数が膨れ上がると、どこからともなく関係者が現れて会見するか対応する。現場で示し合わせて一斉に「バレる」ときもあるが、競合関係にあるため、抜け駆けは日常茶飯事。一番のネタは結婚や破局といった熱愛で、スキャンダルになるほど、過熱した。それで、どこかのワイドショーが朝刊番組欄に「話題の大物女優を独占直撃」などと打てば、その夜は抜かせてなるものかと取材クルーの乗ったバンが繰り出し、スポーツ紙はハイヤーを出し、その女優とおぼしき自宅を片っ端から直撃して回っていく。ポケベルがあまりにピーピーうるさいと記者が無視すれば、「49(至急)!」などの暗号が、編集部の番号のあとに付け加えられていった。

 空港の乗客名簿も誰でも閲覧できていたから、芸能人の出入国にも、マスコミは大挙した。女流棋士の林葉直子の失踪騒動のときは、ひと夏を成田空港で過ごしたスポーツ紙記者もいた。

 もちろん芸能人を守るべきプロダクションも体を張っていて、しょっちゅう小競り合いがあった。そんなとき、取材陣の矢面に立って、暴力はふるわないが、肩をぶつけるようにして、向かっていたのがリポーターの梨元勝さんだ。

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