ジャニー喜多川氏死去 戦後の「芸能界カリスマ」光と影

公開日: 更新日:

「どんなに売れっ子になっても芸能界は水商売と同じで永遠ではない。人気に陰りが出る前に次を出し続けなければ、事務所としての存続はない。78年のフォーリーブス解散から、たのきんを売り出す80年代初めは本当に事務所の台所事情は苦しかった。たのきんが売れたといっても実際はトリオではなかったし、すぐに解散。シブがき隊、少年隊と次々に売り出しながらも91年にデビューしたSMAPの人気に火が付くまでは試行錯誤でした」

 自らハンドルを握り、タレントの送迎や楽器の搬入まで行っていたというジャニー氏。そうした過程で構築したのが「ジャニーズJr.」というタレント予備軍を持ち、入所費用もレッスン代もとらずに育成する研修システムであった。先輩グループのバックダンサーを務めさせながら、人選し、新たなユニットをジャニー氏が生み出していく。それが「売れれば10年は持ちます」と、事務所幹部が胸を張るグループである。

「事実、どのグループ、ユニットであれ、そのなかの一人は必ずスターになっている。ジャニーさんの目利きぶりには恐れ入る」(前出のジャニーズ担当記者)

 戦後の芸能界を代表するカリスマがこの世を去った――。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋