「同期のサクラ」が描く官僚への偏見は逆切れクレーマー

公開日: 更新日:

「社長にもお話ししましたけど、いずれ花村建設さんには活躍していただく場を必ず設けますから」

 国のリーダーとして、復興支援を優先して取り組むのは官僚の発想としては当然であり、しかも突如凍結することになった民間プロジェクトにも配慮を見せたのだ。

 第5話のラストで、自分を貫いた葵とサクラは異動となった。「出る杭は打たれる」という絵に描いたような描写だ。そんな組織の懲罰的人事だけには、妙なリアリティーがある。

 このドラマは「どんな逆境にも自分を貫く」という主人公を描くことで、プラスの印象を与える作品だが、そんなことをすれば左遷されるのが現実である。SNS上でも身勝手な主張や正義を振りかざせば、必ず炎上する。ひょっとすると、その一連の流れをSNSの匿名性を排除し、現実社会に置き換えたのが、第5話の制作意図だったのかもしれない。

 つまり一見するともっともな熱弁にごまかされず、冷静に見極めることが大切だと、逆説的に描いていると見るのは、深読みし過ぎか。

 いずれにせよ、東日本大震災や、昨今の豪雨・台風被害の被災者の方々は、葵の熱弁はどのように伝わったであろう。

(ライター・田丸大志)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《タニマチの同伴女性の太ももを触ったバカ》を2発殴打…元横綱照ノ富士に大甘処分のウラ側

  2. 2

    日本ハムは「自前球場」で過去最高益!潤沢資金で球界ワーストの“渋チン球団”から大変貌

  3. 3

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  4. 4

    年内休養の小泉今日子に「思想強すぎ」のヤジ相次ぐもファンは平静 武道館での“憲法9条騒動”も通常運転の範囲内

  5. 5

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

  1. 6

    『SHOGUN 将軍』シーズン2撮影中の榎木孝明さん「世界的な時代劇映画のプロデュースに関わりたい」

  2. 7

    横綱・豊昇龍が味わう「屈辱の極み」…大の里・安青錦休場の5月場所すら期待されないトホホ

  3. 8

    和久田麻由子アナがかわいそう…元NHKエースアナを次々使い潰す日テレの困った“体質”

  4. 9

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  5. 10

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に堕ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体