獅童と初音ミクによる「超歌舞伎」10年前は最新技術だったが、いまは珍しくなくなった…

公開日: 更新日:

 12月は京都・南座で菊五郎・菊之助の襲名披露に、仁左衛門、愛之助、鴈治郎をはじめ幸四郎、勘九郎、七之助などが出ている。盛況だったが、菊五郎の出番が昼は『鷺娘』、夜は『弁天娘女男白浪』だけなのがさみしい。『弁天娘』もいつもの菊五郎劇団の座組ではないので、ノリが悪いように感じた。勘九郎の『俊寛』は若いイメージで、それゆえの未来への絶望を、絶叫調ではない方法で示し、かえって胸を打たれた。

 役者の多くが京都へ行ったので、東京は玉三郎、獅童、松緑がそれぞれ主役。全体に「普通の歌舞伎」ではないものが多い。

 第一部は獅童と初音ミクによる「超歌舞伎」。バーチャルキャラクターとの共演も、10年前に始めた時は最新技術だったとしても、いまは珍しくもない。初音ミクは舞台奥にある巨大モニターの中でしか動かないので、物足りなく思えてしまう。2時間にわたり、立ち回りと舞踊が交互に続くだけでドラマとしての面白さがないのが致命的。平日だったせいもあるだろうが、このところ満席続きだった歌舞伎座が、久しぶりに空席が目立つ。

 ペンライトを持っている人も3階席は数えるほどだった。こういうものは、歌舞伎座の客には求められていないのでは。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 2

    愛子さまが8月に伊勢神宮「式年遷宮」視察へ 将来は「祭主」を継ぐ可能性も

  3. 3

    検察組織は落ちるところまで落ちた 東大法卒の「特捜部エース」が“ヒモ”とは…世の中真っ暗闇

  4. 4

    三山凌輝「裏切り愛」でも愛娘・趣里に離婚を勧められない水谷豊&伊藤蘭の悲痛

  5. 5

    眞鍋かをり「愛子天皇待望論」は“陰謀論”発言が波紋…高学歴タレントコメンテーター生き残りの厳しい現状

  1. 6

    「ブルーカラー・ビリオネア」には到底なれない…60代の元ブルーカラーは今無職

  2. 7

    来春の統一地方選の争点は「皇室典範」再改正で決まり 高市内閣支持率急落で野党にも一筋の光明

  3. 8

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  4. 9

    一番驚いているのは自民に入れた有権者 「数の力」をなぜ、こんなバカげたことばかりに使うのか

  5. 10

    今夏の専大松戸の継投策が「エース→2番手」ではなく「2番手→エース」の理由…いざ千葉県大会決勝へ