(2)突然の頭痛、胸痛、腹痛はすぐに「救急車」を呼ぶ

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 救急車の出動件数は年間で770万件を超え(2024年=総務省調べ)、年々増加しています。実際に搬送された件数は676万人超ですが、出動件数、搬送件数共に右肩上がり。前回紹介したように、特に12月は搬送件数が集中し、医療現場の忙しさが顕著になります。

 救急科専門医で救急隊指導医でもある三浪陽介・総合東京病院救急センター科長は「救急医療現場は圧倒的にスタッフが足りない」と危機感をあらわにします。

 東京都内では昨年、救急車の出動件数が93万件を超え、3年連続過去最多を更新しています。救急車を呼んでも、なかなか受け入れ先が見つからない例も増え、救急医療の逼迫ぶりを実感する人も多いのではないでしょうか。

 その理由の一つに、本来呼ぶ必要のない症状や身勝手な理由で、救急出動を依頼するケースが後を絶たないことがあります。総務省の先の調査でも、救急搬送された患者の46.8%が軽症と報告されています。

 たとえば、筆者がこれまで見聞きしただけでも、「指を切って少し血が出た」「飼い猫の具合が悪い」「酔ってタクシー代わりに使う」「昼の診療時間に間にあわず夜間に受診するため」といった理由で呼んだ例があります。

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