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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(70)「日本人たれ」とは言いたくない。でも、日本人の精神の根本は大切にすべき

公開日: 更新日:

 作家・増田俊也氏による連載。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。

  ◇  ◇  ◇

増田「いま日本は非常に混迷というか迷走していますけれども」

加納「日本という国は名前だけの国になって、どこまでが中国で、どこまでが台湾で、どこまでがアメリカでというようなことがわかりづらくなってきた」

増田「そうですね」

加納「本来、日本人が持つ『日本人たれ』みたいなことは俺はあんまり言いたくないし、右翼的な意味でも持ちたくはない。でも、日本人の心の根底、精神の根本、あるいは日本人というものの記憶というのは大切にすべきだと思う。それがもたらす実体というのかな、現実というのかな、これからの我々はそれとどれだけ関わっていけるのか」

増田「なるほど」

加納「デジタルの時代で、今やもう世の中混沌としてしまってる。だからいろんな意味でいろんな物の輪郭が見えなくなってきてる。で、やっぱり日本は日本らしさっていうので一体化しているんだということを、個人だけじゃなくて、団体も含めて年代も超えて、やっぱり胸に剣を当てて生きるべきじゃないかな」

増田「それくらい向き合うべきことであり、考え抜くことでもあると」

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