たけしさんが棺に腰かけ…お父ちゃん、死んでよかったねェ
あれから30年近くの歳月が流れたが、いまだに実家に帰り、知り合いと話すとあの夜のことが話題にあがり、そこから父親の生前の話へと続いていくのである。そのたび、30年経ってもまだみんな父親のことを忘れないでいてくれる、これもすべてあの夜のたけしさんはじめ仲間の気遣いがあったからであろうと感動し、心の中でそっと呟くのだ。「お父ちゃん、忘れられていないことはまだ生きてるのと同じだよ! よかったね!!」と……。
すると「当たり前だろ。なんてったってビートたけしに棺に座られた男だぞ!!」という声がいつも聞こえてくるのである。 (つづく)