80年代は絵空事だったAI殺人ロボットの恐怖を見事に予言

公開日: 更新日:

 現代ではシュワちゃんのような兵器は「キラーロボット」と呼ばれ、「LAWS(自律型致死兵器システム)」の分野に含まれる。無人攻撃機とは範疇(はんちゅう)が異なり、事前に組まれたプログラムに従って敵の発見、追尾、攻撃、結果の評価など軍事行動のすべてをAI(人工知能)が行うシステム。故ホーキング博士は「AIは自分自身の意思を持ち、私たちと対立するかもしれない」との警告を残している。本作のように人間狩りの戦争に走る可能性もあるのだ。

 AIは人間がためらうような残酷な殺し方を平気で実行する。シュワちゃんが女性2人を殺す場面をチェックしたら、それぞれの体に6発の銃弾を撃ち込んでいた。きっちり6発。「事前に組まれたプログラム」による行動なのだろう。

 今やロボットがバク転する時代だ。80年代は絵空事に過ぎなかった殺人ロボットが現実になった。近い将来、シュワちゃんがクルド人やロヒンギャを虐殺するかもしれない。

(森田健司/日刊ゲンダイ

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ