著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

時代と社会の歪みの中で不幸にも交差してしまった2人…

公開日: 更新日:

 バス停にはいつも終バスが出た後の深夜に来た。そこから始発の前の時間まで、彼女は短い睡眠を取っていた。ホームレス対策で真ん中に手すりがあり、横にはなれない。近所の人が何人もキャリーバッグを杖のようにして眠る姿を目撃している。

 所持品には、充電の切れた携帯電話もあった。親戚の連絡先のメモも。きっと彼女は自分がホームレスだとは思っていなかったのではないか。いつか携帯を充電し、身内に連絡するつもりだったのだろう。

 加害者はこの女性を、コンビニ袋に石を詰め、頭に振り下ろし殺している。殺意はなく、その場所から移動させたかっただけだと供述している。近所の酒屋を母と2人でやっていて、父はいない。父のいた頃は引きこもりだったという息子はかろうじて外には出たが、仕事はせいぜい酒の配達ぐらいだった。

 過去に近隣の住人と揉めている。その住人が引っ越してきて屋根にアンテナを付けた。彼は「僕の世界はベランダから見える景色だけだ。その景色を変えないで欲しい」と押しかけてきたという。46歳にもなって世界はベランダから見える景色だけ。それを変えるものは皆排除する。世の中をゲームの画面のようにしか捉えていない未成熟さ。自首する時も母親が付き添っていることからもそのことがわかる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の大誤算!「私の悲願」と豪語の消費税減税に世論「反対」多数の謎解き

  2. 2

    「エプスタイン文書」名前記載日本人のジャニーズ“顧問歴”が波紋…ファンの擁護と芸能界に広がる影響

  3. 3

    国民民主の“お嬢さま候補”が運動員買収容疑で逮捕 自爆招いた強すぎる上昇志向と国政進出への執着心

  4. 4

    高市首相が国民を騙し討ち…選挙公約記載なし「定額働かせ放題」を施政方針演説に突如ねじ込み

  5. 5

    愛子さまの将来に影響を与える高市政権「皇室典範改正案」66歳の誕生日を迎えた天皇陛下は…

  1. 6

    国民が気付いた税収減の危うさ…衆院選“争点つぶし”の副産物「消費税減税反対24.9%」で最多

  2. 7

    大谷翔平のWBC“緊急登板”は本当にないのか?「(自分が投げると)絶対に言う」と栗山英樹前監督

  3. 8

    4月からフリー転身の岩田絵里奈アナに立ちはだかる 「日テレ出身」の不吉なジンクス

  4. 9

    高市首相「コラム全消し」炎上やまず…過去発言の“ほじくり合戦”まで勃発で完全裏目

  5. 10

    和久田麻由子vs岩田絵里奈 "女子アナサバイバル”の勝者はどちらに?