著者のコラム一覧
ラサール石井タレント

1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。

公人は理想を掲げ、子供に希望を与え、実務を現実的に行え

公開日: 更新日:

 混迷を極めた米大統領選挙も、ついにバイデン氏の当選確実が出て大勢は決した。多くのアメリカ国民はほっと胸をなで下ろした。と書きたいところだが、「多くの」というのはある意味正しく、ある意味正しくない。

 史上最高の投票率を記録した今回の選挙では、バイデン氏は過去最高の票数を得た。しかし僅差で負けたトランプ氏も、実は史上最高の得票を確保していたからだ。

 トランプ氏が今すべきことはすぐに敗北宣言し支持者に向かい「もう争いはやめよう。全ての国民はアメリカのために一つになろう」と団結を呼びかけることである。

 しかし傲岸不遜で自己中心で、自らの利益のためにはなりふり構わぬ赤ネクタイの男は真逆の行動に出た。何の証拠も示さないまま郵便投票の不正を訴え次々に訴訟を繰り出したのだ。トランプ支持者はそれに呼応し、国は赤と青に分断された。

■トランプを崇拝した利己主義の危うさ

 たしかにトランプ氏は雇用を増やした。労働者たちをある程度救ったかも知れない。しかしすべての貧しき者を救ったわけではない。有色人種や移民には厳しかった。彼は常に自分が生き残るためだけに行動してきた。彼にとって必要なのは選挙に勝つための過半数の国民だ。自分を支持しないからと、ツイッターで「ニューヨークは地獄に落ちろ」と叫んだ。こんな大統領がかつていただろうか。米メディアは「ここはアメリカでベラルーシではない」と言った。バイデン当確が決まった時、黒人コメンテーターは「やっと親が子に、いい人であれ、と胸を張って言える時がやってきた」と涙を流した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理