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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

歌も踊りもやらないジャニー氏が踊るように指示できた理由

公開日: 更新日:

 ジャニー喜多川氏はアイドルをつくるだけでなく、デビューしたグループの現場に足しげく通っていた。コンサートでは前方・後方、左右とさまざまな角度から舞台を見ていた。客席のファンも「スタッフの人」と誰もジャニーズの社長とは思わない。

 見る目的は客の反応を確かめるだけでなく、あらゆる角度から舞台をチェックすることで、メンバー個々の立ち位置から顔の向きまで、どの角度からカッコよく見えるかを見ていた。「本場ブロードウェーを見ていた感覚を生かしたのだろうと思う」と音楽関係者は話していた。思いついたことは、即座に指示。修正させた。

「ジャニーさんはあらゆるジャンルの舞台や音楽を研究。いい面を切り取り生かしている。日本では宝塚の影響が大きい。堂本光一の舞台『ショック』の演出は宝塚の舞台を意識したものといわれています」(芸能関係者)

 ジャニー氏自身は歌も踊りもやらないが、まるで頭の中で踊っているように指示できる。そこには人並み外れた記憶力があるという。昨年6月、83歳で亡くなった作曲家・服部克久氏を取材した折、交流のあったジャニー氏のエピソードを聞いた。

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