「ラブ・ミー・ドゥ」は「はじめの一歩」からしてブルージーだった
「ラブ・ミー・ドゥ」
ザ・ビートルズの記念すべきデビュー曲。1962年10月5日にイギリスで発売。日本では阪神と東映の日本シリーズが始まる寸前の頃。『プリーズ・プリーズ・ミー』もそうだったが、この曲の「顔」も、イントロのハーモニカだろう。
デビューシングルとセカンドシングルで、ジョン・レノンは「世界でいちばん有名なハーモニカ奏者」となった。
というハーモニカ・イントロをさらに細分化して、ハーモニカが奏でている、いちばん最初の音に注目したい。
実音でFの音、キーがGなので、Gの音をド(主音)とすると、シ♭の音。細かい話はさておき、この音は、黒人音楽特有の「ブルーノート」と言われる音で、要するにジャズやブルース風の「ブルージー」な響きを持っている。
言いたいことは、デビューシングルのイントロの最初の音、まさに「はじめの一歩」からして、ビートルズはブルージーだったということだ。
リバプールの黒人音楽オタクの白人が大西洋をはさんだアメリカで生まれたさまざまな黒人音楽を世界中に紹介していくという歴史大河ドラマ「リバプール殿の4人」がここから始まる。
さて、この曲(試聴リンク参照)のドラムスはリンゴではなく、アンディ・ホワイトというセッション・ドラマーによるものだ。
当初のリンゴのバージョンも残っている(アルバム『パスト・マスターズvol.1』収録)。でもアンディ版に差し替えられたという。
今聴き比べて「アンディ版の方が絶対いい」という感じは正直しない。ただリンゴ版のほうが、少々「いなたい」印象(妙な表現だがまさにそんな感じ)を受ける。
それでもリンゴの叩く、重く、スイングしていて、つまりは「いなたい」ドラムスこそが、特に後期ビートルズでは、サウンドの核心を支えていくのだから面白い。
あと、『プリーズ・プリーズ・ミー』の歌い出しもそうだったが、この曲の歌い出しも、上を歌うポール、下を歌うジョンとの音程幅が大きくて、少々こなれていない印象を受ける。
まぁ「ハーモニー、とりあえずやってみた(それも演奏もしながら)」という感じなのだろうが。でも63年の秋には、ジョージも参加して、ビチッと煮詰まった三声コーラスを聴かせる『ジス・ボーイ』(こいつ)を発表するのだから、成長が早い早い。
最後にタイトルの「ドゥ」は強調の意味。「愛してんか!」と大阪弁に訳しながら「ドゥ!」と村上ショージのマネをしていたのは約40年前の私。
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