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平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

中山ラビさんに先立たれてしまった いつものキャミソール姿でライブを…

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 ちなみにキティは、ポリドールのプロデューサーだった多賀英典さんが創業。映画、アニメ、音楽事業を手掛けて井上陽水、小椋佳、RCサクセション、安全地帯らが所属していた。

 完全に同時代というわけではないが、浅川マキ(10年に67歳で死去)、森田童子(18年に66歳で死去)、山崎ハコ(57年生まれ、64歳)といった女性シンガーたちとラビさんは、創成期のロフトを支えてくれた。

 西荻窪、荻窪ロフト時代は10人ほどの観客の前で歌うことも少なくなかったが、メッセージフォークの中心的な歌い手としての存在感は、目を見張るものがあった。

 しかし――。 

 時代は刻々と移り変わり、メッセージフォークは勢いをどんどん失っていき、70年代後半になるとロックブームを目の当たりにしたライブハウス業界は、どうしてもロック主体のブッキングにシフトしていった。

 彼女とも、長いブランクが生じてしまった。

 ラビさんは、70年代後半から東京・国分寺市で昼は喫茶店、夜は酒場の「ほんやら洞」のオーナーとして店を切り盛りしていた。いつものキャミソール姿で新宿ネイキッドロフトでライブ(写真)をやってくれたこともあった。何とも寂しい夜になった。合掌。

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