ラスベガスのショーをきっかけにイリュージョンの道へ

公開日: 更新日:

 伸は20代でマジックの世界大会に出場し、その時知り合った有名マジシャン、ランス・バートンの紹介でラスベガスのショーに出ることになった。

「ランスの前に出たのですが、幸い劇場のお客さまは日本人に対する偏見がまるでなくて、6回もアンコールをもらいました。後に出たランスは4回だったのに(笑い)」

 手先の技術だけで見せるマニプレーションマジックで使うのは、カードとコインくらいで道具に金がかからない。しかし、イリュージョンとなるとそうはいかない。

「典型的なイリュージョンは、箱に女性のアシスタントを入れて消してしまうのですが、あの箱だけで100万、豪華な物だと200万円もします。それでもやってみたいと、20代の最後の年に挑戦しました。北見マキ先生に、イリュージョンをやりたいと言ったら、『おまえには向いてない』と否定され、かえってやる気が出ました。だったら先生に認めさせようって」

 昭和61年、初のリサイタルを開いて、イリュージョンをやった。

「ラスベガスで見たマジックショーの演出を参考にしました。ただ女性を箱に入れて消すだけでなく、女性アシスタントを2人使って、箱の中の女性が入れ替わるという演出です。これが思いのほか受けました。本場のショーを見ている強みですね」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋