「何十回練習するより高座で1度やったほうが身に付くものでして」

公開日: 更新日:

 伸の師匠、北見マキは和妻を演じていたが、弟子に同じことをさせなかった。

「僕はマニプレーションマジシャンとしてデビューしました」

 マニプレーションとは聞き慣れない言葉だ。

「両手の指を使ってカードやコイン、球を操る。技術で見せるマジックです。弟子が師匠と同じことをやっても売れませんから。入門して1年後、先生が落語芸術協会に入会した時、僕も入れてもらい、寄席に出られるようになったんです。10代で入会したので、後から入った落語家さんはほとんど年上でした。その時点で先生のアシスタントを卒業し、1人で高座に上がるようになりました」

 今も寄席に出ているのは、大きなメリットがあるからだという。

「新ネタを試すことができるんです。何十回練習するより、高座で1度やったほうが身に付くものでして。マジシャン仲間に羨ましがられます」

 マニプレーションの技術を磨いた伸は昭和59年、腕試しのために渡米する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」