著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<62>起訴後にようやく明かされたドン・ファン宅強盗犯の素性

公開日: 更新日:

 一方で、暴力団への上納金については、一切触れられていなかった。

「ピンポイントでドン・ファン宅を狙っているんだから、内情を知っている誰かが犯人に入れ知恵したんだろうね。そうじゃなかったら、午後7時に窓ガラスを割って侵入する強盗なんてあり得ない。ドン・ファンが7時には就寝しているか、もしくは東京の聖路加国際病院に行っていると思ったんじゃないかな。ともあれ、誰かが関与しているはずだ」

 私もマコやんに言ったが、警察は第三者の関与を否定し、単独犯であるとした。裁判は1度しか開かれず、予想通りに執行猶予が付いた判決が下った。この裁判で感じたのは警察と検察のやる気のなさであった。

 この事件から1年以上が過ぎて現れた男女2人組の態度にも、強烈な違和感を覚えた。口では社長礼賛を繰り返すが、ドン・ファンの本を読んでいないことは明らかだった。1万円札を挟んだ特製名刺のことも、医者にお金を貸したことも知らなかった。

「今日は大事な用事がありますので、社長はこれから出掛けなければならないんです」

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