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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<151>尾崎太郎県議はドン・ファンが亡くなった翌々日に野崎さん宅を訪問した

公開日: 更新日:

「吉田さんとの関係を聞かれましたので、元和歌山市長の旅田の一件からだって言ってやりました」

 苦笑した声が聞こえた。

「元和歌山市長の逮捕っていっても、若い捜査員は知らないでしょ」

「まあ、知らないなら勉強不足ですからねえ」

 尾崎さんとは、これ以降も何度も会ってドン・ファンの事件を話題にしていたし、アプリコに対して早貴被告と弁護士たちがやったことについても、あれこれとアドバイスをいただいていた。

「ドン・ファンの家でお茶を出された時にボクは不気味で飲めなかったのに、吉田さんは平気な顔をして飲んでいたので驚きましたよ」

 尾崎さんが苦笑した。

「それは、木下さんが用意したからですって。早貴だったらボクも手を出さなかったと思いますよ」

「吉田さんの読みは深いなあ~」

 ドン・ファンが亡くなった2日後に、私は尾崎さんに死因もしゃべったし、犯人の目星は早貴被告以外にはあり得ないだろうとも言っていたが、明確な証拠がないのでそれを公言することはしなかった。

 捜査員は尾崎さんに事件の犯人についても聴いたという。

「ボクは、早貴が犯人だと思いますよ、と話しました。あんなに感情を表に出さない女性がいるのを初めて見たような気がします」

 私も同じ感覚だった。 (つづく)

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