ナイツ土屋伸之さん 緊張した2008年M-1の舞台裏を明かす「3位になったことは大きかった」

公開日: 更新日:

ナイツ土屋伸之さん(43歳)

 漫才コンビとして安定した活躍を続ける漫才協会所属のナイツのツッコミ、土屋伸之さんは明日12日が44歳の誕生日。漫才師として大きく変わったのは3年連続して決勝進出した「M-1グランプリ」での最初の年。緊張と悔しさのM-1の舞台を語ってくれた。

 ◇  ◇  ◇

 最初に決勝まで行った2008年を一番覚えています。入りの時間が昼ごろと早いのに、リハーサルがなくて、やることはないからずっと大部屋で待っていました。

 吉本芸人に親しいコンビがいなくて、面識のある芸人はU字工事くらいで、緊張のしっ放し。僕が見たところ笑い飯さんと、すでに売れていたキングコングは緊張していなかったけど、ダイアンとザ・パンチはとくに緊張していて、みんなに伝染してました。

 お茶飲んでトイレ行っての繰り返しで、体の水分が抜けていく感じかな。喉がカラカラになっていく。

 僕らもみんなも毎年の「M-1」の盛り上がりをテレビで見てきたわけですよ。でも、いざ本番が始まると、その年は例年の盛り上がりがないまま進んだんです。

 最初のダイアンも、次の笑い飯さんもいつも通りのウケがなくて、モンスターエンジンも笑いが爆発してこなかった。

■「東洋館だと思っていつも通りにやれ」

 僕らは4番目。その前年はテレビでネタをやるたびナイツの漫才の形ができてきていたから、初の決勝はかなり期待されたんです。漫才協会の師匠たちからは「浅草の東洋館だと思っていつも通りに演るんだよ」と言ってもらえて。

 でも、いざステージに出た瞬間、MC席の上戸彩さんを見て「東洋館にいるわけない!」と思ったし、セットも比較にならないほど豪華ですから、緊張が一気に増しました。

 本番中が一番がくぜんとしましたよ。「これだけの大舞台では実力は出せないんだ」と。歯車がおかしくなった感じ。

 会場に「そろそろ爆笑させてくれ」という空気があったからか、終わってみると、それまでの最高得点にはなったのですが、完全燃焼はできなかった。僕らの後に出てくるコンビへのお客さんの期待がさらに高まったのがわかり、暫定1位の席にいながらも「僕らがもっとウケたら番組全体が早く盛り上がったのになあ」と感じたことを覚えてます。

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