歌舞伎座vs新橋演舞場“新作歌舞伎”対決の行方…シリーズ化を期待したい「流白浪燦星」に軍配

公開日: 更新日:

 歌舞伎座と新橋演舞場が新作歌舞伎で競っている。

 新橋演舞場は『流白浪燦星』。こう書いて、「ルパンさんせい」と読む。モンキー・パンチのコミックのキャラクターを戦国時代に登場させる趣向。ルパンは片岡愛之助で、時々アニメ版のセリフまわしをして沸かせる。

 もともと歌舞伎のキャラクターでもある石川五ェ門は尾上松也で、峰不二子は市川笑也、次元大介は市川笑三郎、そして銭形には市川中車で、それぞれ適役。他に、市川猿弥、尾上右近らにも見せ場が用意されている。大野雄二の音楽も流れて、盛り上げる。

 歌舞伎の名作・名場面を適度に入れ込み、歌舞伎ファンを楽しませるが、といって、歌舞伎を初めて見る人も置き去りにしていない。舞台転換がもたつくなど、改良したほうがいい点はあるが、娯楽作として楽しめる。シリーズ化を期待したい。

■アトラクションの域を出ていない『今昔饗宴千本桜』

 歌舞伎座の第一部『今昔饗宴千本桜』はバーチャルアイドル・初音ミクとのコラボ。「超歌舞伎」として、2016年から幕張メッセで上演されているシリーズの新作。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言