「侍タイムスリッパー」を時代劇研究家も絶賛!異例ヒットの秘密は「生身の殺陣」にあり

公開日: 更新日:

生身の体を使った殺陣に原点回帰

 確かにこの映画の魅力の一つは、クスリと笑えるコメディー要素と手に汗握る圧巻の殺陣シーンのギャップにある。

「殺陣を担当された清家一斗さんは、東映京都撮影所の伝説的な殺陣師・清家三彦さんの息子さん。殺陣の世界ではすでに有名な方ですが、三彦さんを超える殺陣をと奮闘したのだと思います。クライマックスの緊迫感あふれる一対一の長い殺陣は最大の見どころです。京都の撮影所で時代劇を撮るからには、とことん殺陣を見せたいという監督の強い覚悟を感じましたし、ここまでできるんだということを見せたかったんでしょうね。今、CGなどを駆使していろいろな表現もできるのですが、やっぱり人間が生身の体を使って表現する殺陣の面白さに原点回帰したかったところがあったのだと思います」

 監督の情熱にほだされて、「東映剣会」の役員や会長を歴任した殺陣師役の峰蘭太郎、敵役の冨家ノリマサ、住職役の福田善晴など、長年、時代劇で数多くの殺陣を演じてきたレジェンド級の俳優たちが大集結している。

「時代劇が衰退し、十分な予算もない中、“これは絶対作るべきだ”という熱い思いに満ちあふれていて、その方たちが長年培った技術の粋が余すところなく投入されているのがわかります。これはタダものじゃありませんよ。それが見ている側にも伝わって現在のヒットにつながっていると思います。ぜひスピンオフ作品などもやって欲しいですね」

 エミー賞を獲得した「SHOGUN 将軍」とタイプは違えど、こちらも世界に打って出るべき作品だとペリー氏は付け加える。“時代劇再ブーム”がやってくるかも知れない。

  ◇  ◇  ◇

 インディーズ映画で大ヒットした例と言えば、「カメラを止めるな」が代表的だが、同作の原案を主張していた舞台のDVDが販売中止になっていたのをご存じだろうか。

●関連記事【もっと読む】「カメラを止めるな!」原案を主張 舞台DVDが謎の販売中止…では、その真相に迫っている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  1. 6

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意