新会長を迎えるNHKにやってほしいこと 自局番組の宣伝やCM、再放送が多すぎる
NHKの新会長に井上樹彦氏が決定した。NHK出身。報道記者として入局、政治部長、編成局、理事を兼任し、現在は副会長を務めている。任期は来年1月25日からの3年間。
正直言って視聴者にしてみれば、会長が誰になったところで何か変わるのかと思うが、18年ぶりの「生え抜き」会長ということで、密かに期待を寄せている。
この18年間、歴代の会長にはアサヒビール、JR東海、三井物産、三菱商事、みずほ銀行と、日本のトップ企業歴戦の経営者が就任。いずれも名だたる企業の名だたる人物なのだろうが、畑違いのところから突然やってきたという印象は否めない。「餅は餅屋」という言葉もあるではないか。せっかくなので就任のご祝儀ではないが、我々視聴者が抱いているNHKに対するモヤモヤをお伝えしておこう。
なんといってもCMの多さだ。NHKにCMはない。が、大量の自局番組のCMをのべつまくなし垂れ流している。この自局番組の予告編や総集編なども形を変えたCMではないかと思うのだが……。
さらに再放送の多さ。BSで放送された番組を半年後にしれ~っと再放送するのはもちろん朝ドラや大河、連ドラに、Nスペなどドキュメンタリーにバラエティー。ありとあらゆる番組を再放送。それだけでなく、ゲストと過去の番組を見る池上彰の「時をかけるテレビ~今こそ見たい!この1本」や過去の名作の紹介など、なかなか新作が見られない「LIFE!~人生に捧げるコント~」などもある。
大袈裟でなく、これら1日分のCM分と再放送分をまるっとまとめると1時間番組をあと2、3本は余裕で作れるのではないか。つまり、視聴者は見られるはずだった番組を毎日何本か損しているということになる。
もっとも、新作も問題かもしれない。ネットで偏向報道などと揶揄されることも多く、ちょっとした字幕の誤表示が一気に「意図的編集だ」と燃え広がる。それだけ公共放送は高い透明性が求められているわけだが、説明はどこか曖昧。視聴者の信頼は薄らいでいくばかりだ。


















