著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

NSC格安講師 NON STYLE石田の道端から始めた漫才への愛情

公開日: 更新日:

 石田は社長から「NSCを学校法人にしたいから、NSCを変えてくれ」と懇願された。石田は講師を引き受ける上で、「発想」に優れた笑い飯・哲夫と「構造」に優れたパンクブーブー・佐藤哲夫も講師にすることを要請し、08~10年のM-1王者揃い踏みという、かつてない豪華講師陣となった。

 石田は「見せ方」に重点を置いた授業をしている。「面白いことをやっている人はめちゃくちゃいる。面白いことをやっているだけで伝えてない、伝えきれていない人が多い」(テレビ朝日系「証言バラエティ アンタウォッチマン!」22年12月20日)と。NON STYLEはどれだけ弱いボケを強いボケに見せるかしか考えていないと石田は言う。演じ分けや目線の向け方などを実演を交えて教えていく。サンドウィッチマン・伊達はその授業のごく一部だけでも「1万円の価値あるよ!」(同前)と驚いていた。

 石田は漫才についてこう語っている。

「めちゃくちゃ漫才を安く見れる世界にしたい。なんか、崇高なものになっていってて、それが嫌やねんな。もっと漫才って身近なもんな気がする。俺ら道端でスタートしてるから」(朝日放送「やすとものいたって真剣です」24年2月8日)

 石田はストリート漫才からキャリアをスタートさせ、王者にまでなった男。格安でも講師を務めるのは、漫才に対する愛情に他ならない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  4. 4

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 5

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  1. 6

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  2. 7

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  3. 8

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明

  4. 9

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  5. 10

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明