タレントは番組に呼ばれなくなれば仕事はなくなる。歌手は声が出る限り歌い続けられる
今年の出場者で最年長は77歳の布施明と76歳の高橋真梨子の2人。デビュー60周年の節目を迎えた布施は実に16年ぶりの出場。高橋は昨年に続き7回目。圧倒的な歌唱力を持つ布施と高橋。トリにもっともふさわしいと思うが──。
ここで注目したいのは高橋だ。普段ほとんどテレビに出ず、「歌の伝道師」としてコンサート中心に活動。紅白も「スケジュールが空いていれば出る」と出演に重きを置いていない。くだんの和田とは好対照な歌手だが、2人のここまでの足跡はよく似ている。
福岡生まれの高橋は中学時代からナイトクラブで歌い、大手芸能プロにスカウトされ上京。アイドル路線を嫌いアーティストとして17歳でプロ歌手になった。ライブハウスなどでの活動を経て“ペドロ&カプリシャス”のボーカルで世間に認知された。ソロになってからも「桃色吐息」などヒット曲を連発。直立不動の姿勢でマイクの前に立ち、両手を前で合わせ淡々と歌い上げる歌唱スタイルは今も変わらず、多くのファンを魅了している。
1歳年下でデビューも2年後だった和田も15歳で大阪のジャズ喫茶で歌っていた。大手芸能プロにスカウトされ18歳でデビュー。


















