きしたかの・高野正成の絶叫は、剣道の胆力と美意識との葛藤の果てにある
結果、「【ドッキリ】謎解きは脱出ゲームに関係無く、出口の扉が重いだけで怒らせたい。」などの動画が大バズリ。「ここでこういうこと言ってくれたらいいな」ということを、全部言ってくれるのが高野のスゴいところだと岸は言う(blueprint「Real Soundテック」23年1月3日)。
ところで、高野は学生時代は剣道部。東京都の団体で優勝、個人でも5位の実力者。その練習で「太鼓」というものがあった。先生が太鼓を鳴らすと、もう一度鳴らすまでひたすら打ちまくる掛かり稽古だ。本来は5分程度。それくらいが限界だからだ。だが、時に1時間近くやることもあった。そこで「何事もいつかは終わるってこと」を学び、「本当に精神崩壊しそうな時もありますけど、なんとか最後までカメラの前にはいてやるぞ」という胆力と忍耐力が培われた(マガジンハウス「Tarzan Web」26年1月16日)。
一方で、高野は潔癖なくらい「裏は見せないもの」という美意識があった。だから、ドッキリを仕掛けられるたびに「自分にはお笑い始める前の『芸人ってカッコいいよな』っていう美学みたいな妄想があるのに、ずっと『お前は違うよ』って言われてる感覚」(同前)がある。その葛藤の果てにある絶叫だからこそ、高野は見るものの心を動かせるに違いない。




















