著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

子宮頸がん予防のチャンスをふいにする大きな地域差 ワクチン接種率は3~5倍の開き

公開日: 更新日:

 子宮頚がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が発症原因のほぼ100%です。

 性交渉によって男女とも感染するため、どこでもだれでも感染リスクがありますが、子宮頚がんの発症などには地域差があることが知られています。2023年の沖縄県の年齢調整罹患率は全国平均の1.4倍です。国立がん研究センターによると、都道府県別では鳥取に次いでいます。死亡率もほかの県より高い傾向です。

 こうした状況を受けて沖縄では今月19日、子宮頚がんの啓発活動が行われました。このがんについては啓発が重要です。ウイルス感染をワクチン接種で予防すれば、発症を防ぐことができます。ワクチン接種に積極的な豪州や米、英、仏、独など欧米では近い将来撲滅が視野に入ってきているほどです。

 しかし、残念ながら日本はそんな国とは逆に子宮頚がんが増え、地域差があるのが現状です。予防の要のワクチン接種については、山形や秋田、青森、岩手、岡山などが上位で、沖縄は最も接種率が低い状況が続いています。沖縄の接種率はトップ山形の4分の1程度です。調査によって異なりますが、大体3~5倍の差があります。

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