お酒をやめれば「肝硬変」は良くなるのか? 3割が改善
「お酒は適量であれば、健康にも良い効果が見られる」という報告もありますが、飲み過ぎが健康を害することは間違いがありません。とくに深刻なのが肝臓への影響です。
お酒の飲み過ぎが続けば、「脂肪肝」という状態から、肝臓の細胞が壊れる「肝炎」という状態になり、さらに悪化すると肝臓が硬くなり肝機能が低下した「肝硬変」という状態に進行します。肝硬変になっても、肝機能がある程度保たれた状態であると、特に自覚症状はありません。
この状態を「代償性肝硬変」と呼んでいます。それがさらに悪化すると、お腹に水がたまったり、食道から出血したり、皮膚が黄色くなる黄疸など、さまざまな症状が出現します。この状態を「非代償性肝硬変」と呼んでいます。
いったんこの非代償性肝硬変になると、もう改善は見込めないというのが過去の常識でした。しかし最近では、お酒が原因の肝硬変に限っては、完全にお酒を飲まないことにより、肝硬変の状態が改善することが報告され、注目されています。
今年の肝臓病の専門誌に掲載された論文によると、アルコールによる非代償性肝硬変と診断された患者さんのうち31%が、断酒を継続することによって、5年以内に腹水などの合併症のない代償性の状態(本来の機能が落ちても別の力で帳尻を合わせている状態)に改善したことが確認されました。
「肝硬変は治らない」という過去の常識は、塗り替えられつつあるようです。



















