カンヌ映画祭で話題 ミステリー時代劇の流れを汲む謎解きの面白さ

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 他にも村重の家臣役で宮舘涼太オダギリジョー、青木崇高、ユースケ・サンタマリアなどが出演し、城を守るスナイパーの雑賀衆の一人で柄本佑が登場するなど、出演陣は豪華そのもの。また作品の作りとして黒沢監督は、黒沢明監督の「蜘蛛巣城」(1957年)などを参考に、オーソドックスな時代劇を目指したという。一方で本作はミステリーの謎を話し合う会話劇でもある。村重と官兵衛が話す広大な地下牢をはじめ、通常の時代劇とは違った広い空間が出てくるが、その中で人物が動き回りながら芝居をするのは、黒沢映画の特徴。初の時代劇でも自分のスタイルを貫いて、動くことによってキャラクターの魅力を際立たせる監督の演出が印象的だ。

 ミステリー時代劇としては2月に公開されて続映している「木挽町のあだ討ち」もあり、間もなく興行収入10億円に手が届くスマッシュヒット。時代劇といえば血なまぐさいチャンバラやウエットな人情劇だったのは昔の話。ミステリー時代劇は別の面白さを提供している、本作も流れに乗ることができるか。その可能性は十分に感じられる、娯楽大作になっている。 

(金澤誠/映画ライター)

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