ロマンチックホラー「オブセッション 災愛」の注目度 超低予算ハリウッド版「カメ止め」が興収2億8000万ドル超え
監督がYouTube出身だからか、映像的には非常にコンパクトなイメージ。全編の半分以上はベアをはじめとする登場人物がカメラと正対するバストショットで撮られ、引きの画はベアたちアルバイト先である楽器屋の駐車場と、友人たちのパーティーシーンぐらいしかない。ベアとニッキー、彼らの友人であるサラとイアンを含めた4人の会話劇で、映像の変化には乏しいが、その分、会話による緊張感だけでベアの中で膨れ上がっていく恐怖を表現した、監督の演出力が見事。
また、ホラー映画は不穏な物音などの効果音や音楽によって見る者に恐怖心を植え付けるのが常道だが、ここではニッキーを演じたインディ・ナバレッテが、突然声を張り上げたり、ドスの利いた声に変わるなど、彼女の声の変化で見る者にショックを与える。ニッキーはひとつの体の中に、彼女自身とベアの願いによって産み落とされた、彼に執着するもう一つの邪な人格を持っていて、それがある瞬間に、発作的に表れるのだ。ニッキーの内面で起こっている葛藤を、奇声を発しながらインパクト十分に表現。俳優の表現力を怖さの核心に置いた、監督のセンスが新鮮な作品になっている。


















