ロマンチックホラー「オブセッション 災愛」の注目度 超低予算ハリウッド版「カメ止め」が興収2億8000万ドル超え

公開日: 更新日:

 監督がYouTube出身だからか、映像的には非常にコンパクトなイメージ。全編の半分以上はベアをはじめとする登場人物がカメラと正対するバストショットで撮られ、引きの画はベアたちアルバイト先である楽器屋の駐車場と、友人たちのパーティーシーンぐらいしかない。ベアとニッキー、彼らの友人であるサラとイアンを含めた4人の会話劇で、映像の変化には乏しいが、その分、会話による緊張感だけでベアの中で膨れ上がっていく恐怖を表現した、監督の演出力が見事。

 また、ホラー映画は不穏な物音などの効果音や音楽によって見る者に恐怖心を植え付けるのが常道だが、ここではニッキーを演じたインディ・ナバレッテが、突然声を張り上げたり、ドスの利いた声に変わるなど、彼女の声の変化で見る者にショックを与える。ニッキーはひとつの体の中に、彼女自身とベアの願いによって産み落とされた、彼に執着するもう一つの邪な人格を持っていて、それがある瞬間に、発作的に表れるのだ。ニッキーの内面で起こっている葛藤を、奇声を発しながらインパクト十分に表現。俳優の表現力を怖さの核心に置いた、監督のセンスが新鮮な作品になっている。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(2)2018年に次男が急逝「息子だけど、音楽の、とても良い仲間でもあった」

  2. 2

    中丸雄一「アパ密会」から2年で“冠番組”…禊は済んでも「元のポジション」には戻れないワケ

  3. 3

    伝説の『アメリカ横断ウルトラクイズ』来年復活へ 番組を取り巻く環境の激変で日テレに突きつけられた課題

  4. 4

    甲子園史上最速156キロ横浜・織田翔希にNPBスカウト早くも白旗 「直メジャー」なら契約金5億円も

  5. 5

    不倫問題の西武・源田壮亮に同情が集まる意外なワケ…妻・衛藤美彩の“幸せアピール”に疲れ果てた?

  1. 6

    皇族費増額の彬子女王、ブータン訪問にまた波紋…同行・伊藤穰一氏とエプスタインの“過去”

  2. 7

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 8

    「VIVANT」は観光客を呼べる! ロケ地巡りビジネスが大繁盛

  4. 9

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 10

    京都・向日市、府内初の130メートル級、ゆがんだ建設計画に立ち向かう辣腕弁護士