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中川淳一郎編集者・PRプランナー

1973年生まれの編集者・PRプランナー。多数のウェブメディアの記事にかかわる。日刊ゲンダイ「週末オススメ本ミシュラン」担当。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『それってホントに「勝ち組」ですか?』など。

亀梨和也&田中みな実の結婚報道でも誹謗中傷が続々…書き込む人はバレたときの代償を理解しているのか

公開日: 更新日:

声優とその母親を6年以上けなしたケースは約377万円の賠償金が

 それぞれの事情はあるにせよ、書き込みする者は注意した方がいい。2人が財力をものを言わせ、本気で誹謗中傷や難癖の書き込み者を特定した場合、書き込み者は相当なペナルティーと社会的制裁を食らうこととなる。具体的には、このようなことが起きる。

「発信者開示請求が通り、連絡が来る」「高額の示談を持ち掛けられる」「弁護士に泣きつく(ツテもカネもない場合は、途方に暮れる)」「示談を拒否した場合、訴訟を起こされる」「以後、裁判のことばかりが頭の中にあり、日常生活が破綻する」「相手は敏腕弁護士であろうから、敗訴は確実。賠償金を取られるのは当然という状況を判決の日まで過ごす」「実際にカネを支払う」「控訴しても恐らく負ける」「一括で支払えない場合は、分割で利子がつき、将来的に払い続ける」

 実際、元プロ野球選手の井納翔一氏の妻について、ネットに3年間にわたり「ブス」などと執拗に書き続けた女性のケースでは、結果的に女性の身元が特定され、裁判に突入。投稿者はその事実を認め、約200万円の賠償金支払うが命じられた。その後、金額は公表されていないが、示談が成立。女性は写真誌『FRIDAY』の取材に応えて苦しい胸の内と後悔の念を語っていた。

 俳優・声優の春名風花(はるかぜちゃん)とその母親に対し、6年以上に渡って1000件超える誹謗中傷投稿をSNSやブログに書き込んだ男性もいた。「合法的に葬り去りたい」といった脅迫ともとらえられる書き込みもあり、春名側は約3600万円の損害賠償を求めて提訴。裁判では名誉毀損が認められて、約377万円の賠償金支払いが命じられた。これは相当な高額である。

 ネットの誹謗中傷は「ブス」「ハゲ」「デブ」「キモオタ」など容姿に関するものも含め、書き込み者が敗訴することもある。となれば、「狂人」「殺人鬼」「エセ〇〇」など、事実と異なることや過激過ぎる表現も敗訴につながるだろう。もし裁判に負けた場合は、訴訟費用の支払い義務が生じるので、「軽い気持ちで書いた」は通用しないと思った方がいい。

 その一方、開示請求・訴訟する側は弁護士に依頼する場合、着手金として数十万円~100万円ほどかかるほか、成功報酬などもあり、負担は大きい。本人訴訟をする場合でも、膨大な資料を用意するほか、あまりにも見たくない投稿の証拠をプリントアウトするなど、傷をえぐられる感覚となる。

 双方にとって実に厳しい法律沙汰が誹謗中傷で、結局儲かるのは弁護士だけ、といったことにもなりうる。貴重な裁判所のリソースを使い、原告も被告も消耗する、という実に不毛な時間を余儀なくされるが、今回、亀梨・田中夫妻に対して誹謗中傷をした者は、やがて開示請求を受け、そんな裁判に突入するかもしれない。そこのところは覚悟しておいた方がいいですよ。

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