「核のごみ」処理場候補地で国から“白羽の矢”…茨城県常陸大宮市で聞いたナマの声
原発の使用済み核燃料を再処理した際に生じる高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」。経済産業省は8月31日、最終処分地選定に向けた「文献調査」を茨城県常陸大宮市に申し入れた。地質図や学術論文などを調べる第1段階で、直ちに処分場が建設されるわけではない。受け入れれば、自治体には最大20億円の交付金が入る。人口減少が進む市の“救いの金”か、後戻りできない道への入り口か。日刊ゲンダイ記者が市内を歩いた。
■「調査まではいいが、その先は嫌」
「なんで常陸大宮? 驚きました。交付金をたくさんもらえても、結局は私たちの税金からですよね。複雑です」
「すご! って感じです。20億円ですよ。私は那珂市在住で恩恵がないから、常陸大宮がうらやましい(笑)」
記者が現地を訪れたのは9月頭。常陸大宮駅前の女子高生2人組に話を聞くと、反応は対照的だった。
常陸大宮市は茨城県北西部の山あいに広がり、市域の約6割を森林が占める。人口はこの40年ほどで5万人から約3万5000人に減り、65歳以上が4割を超えた。そんな市にとって、20億円は決して軽い額ではない。
現地の声は「賛否」で単純に割れているわけではない。最も多かったのは、「調査まではいいが、その先は嫌だ」という意見。
「調査でカネだけもらって、最終的な受け入れは拒否すべき。(市の)説明では『安全です』と言っていたけど、リスクがあっても、どうせ教えてくれないでしょう。やっぱり怖い」(タクシー運転手)
「お金のために調査は受けるべき。でも、ごみを受け入れるのは反対です」(ホテル従業員)
制度上、文献調査から概要調査、さらに精密調査へ進むには知事と市長の同意が必要。反対なら先へ進まない。いつでもブレーキを踏めるように思われる。
















