著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任、薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

「めまい」の治療に使われるクスリは“特効薬”ではない

公開日: 更新日:

 人生で一度も「めまい」を実感したことがない--。そんな人はおそらくいらっしゃらないでしょう。

 めまいは症状によって①回転性②浮動性③立ちくらみ型の3つに分けられます。①回転性めまいは、耳の奥にある内耳の異常で起こることが多く、自分や周りの景色がぐるぐる回っている感じがして吐き気も伴います。②浮動性めまいは、加齢によるバランス感覚の低下、脳や神経の病気などさまざまな原因で起こり、ふわふわして足元が定まらないような感じになります。③立ちくらみ型めまいは、血圧の変動や脱水、貧血、不整脈などによって起こり、立ち上がった瞬間に目の前が暗くなり、意識を失うこともあります。こちらはクスリの影響で起こるケースも多く、特に降圧薬や利尿薬を服用しているときには注意が必要です。

 私たちは目で景色の動きを感じ、足腰で地面の傾きなどを感じ、内耳で頭の向きや動きを感じ、それらによって姿勢を保っています。平衡感覚に重要な三半規管は内耳にあり、それと耳石器というところが体の水平器としての役割を担っています。そこからの情報が脳に届くことによって、体がまっすぐか、傾いているかを判断しています。内耳の働きに左右差が出ると、脳へ届く情報にも差が出てしまいます。すると、体は止まっているはずなのに、脳が回っていると判断してしまい、回転性のめまいが起こるのです。

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