著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

大女優・江波杏子「娼年」で松坂桃李相手に“スゴ技”の衝撃

公開日: 更新日:

 松坂桃李が主演している「娼年」が全国70スクリーン規模の限定公開ながらヒットしている。かつての成人映画である〈R18+〉指定のセックスを題材にした作品だ。早速、メイン館の都内・TOHOシネマズ新宿に出かけていくと驚いた。9割方、若い女性で満席だった。

 松坂は、主に中年女性相手の売春婦ならぬ“売春男”を演じる。三浦大輔監督は、乱交を題材にした「愛の渦」でセックス描写に定評がある。今回も「愛の渦」以上に大胆極まる濡れ場シーンをねっちり撮っていて感心した。その都度、一部の若い女性観客がせわしなく動いたり、聞き取れない声を発する。興奮しているようだった。

 そんな若い女性たちがそれほど関心のないところに、筆者はもっとも動揺した。往年の大女優である江波杏子が70歳の老婆として登場し、松坂くんに相手をしてもらうシーンである。彼女の代表作である大映の「女賭博師」シリーズの大ファンである筆者は、若い女性たちとは全く違った意味から、このシーンで体を動かしたくなった(動かさなかったが)。

 彼女は2回登場する。最初は松坂に手を握られただけで、「イッてしまう」すご技を披露(これには仰天した)。2回目は、濡れるようにローション持参で本番に挑む。首筋をなめられ、着物のなかで乳房を揉まれる。静かに目をつむる江波が全く素晴らしいのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態