著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

堀江しのぶが表紙&巻頭飾った「DELUXEマガジン」は大反響

公開日: 更新日:

 だが、野田もゆずらない。

 堀江しのぶは運命を託した目の前の人物の厳命にしぶしぶ従った。

「彼女にとってビキニを着るってことは裸に等しい行為だったんじゃないかな。それをねえ、やらしちまった責任がやっぱ僕にもあるしね」

 野田が強行したビキニ作戦は当たった。

 当時まだ巨乳用のワイヤの入ったビキニはなくて、布でできた普通サイズ同様のビキニだったために、堀江しのぶの巨乳が布地からはみ出し、生々しさを放った。

 野村誠一撮影の堀江しのぶは、若々しく健康的なエロチシズムを爆発させ、編集部でも衝撃をもって迎えられ、表紙および巻頭グラビア30ページという新人にしては破格の扱いとなった。

 この号(1984年3月号)には、中山美穂のレオタード姿をはじめ、森尾由美、小川菜摘、荻野目洋子といったメジャーアイドルが目白押しだったが、彼女たちを押しやるほど、堀江しのぶの登場は衝撃的だった。


 和顔の少女でありながら、胸が不釣り合いなほど育っている!

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