遠藤ミチロウさん惜しむ声 クドカンも“パンク精神”に影響

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<悲しいニュースが。高校生の頃好きだったスターリンの遠藤ミチロウ氏の訃報。ご冥福をお祈りします>(漫画家の古屋兎丸氏)

 といった追悼コメントがSNSやブログなどで続々と寄せられているが、大きく影響を受けたといえば、脚本家の宮藤官九郎(48)もそのひとり。クドカンはバンド「グループ魂」のギタリストとしても活動しており、「遠藤ミチロウ全歌詞集完全版 1980‐2006 お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました。」(マガジンファイブ)に寄稿した解説では、多感な青春期に自身の震え立ったエピソードについて赤裸々にこう綴っている。

 <中一で初めて「スターリン」のレコードを聞いた時、オレ、なんだろう、ボッキした>

 そして<ミチロウさんの、意味を考える事すら拒絶するような過剰な文体には、少なからず影響を受けている>とも明かし、音楽のみならず、NHK大河ドラマの脚本を手がけるほどの売れっ子になった“本業”への影響も明かしているのだ。

 同著では映画監督の阪本順治氏も<(ザ・スターリンの音楽について)その頃の自分にとって、世の中と向き合う時の武器にすら、なった><もし、ミチロウさんと話すこともなかったら、果たして私の作品群は同じ道行きを辿っていただろうか>と自作への作用の深さを語っている。

 反発や批判を恐れず表現を貫き続け、令和を目前にこの世を去った遠藤さん。彼の遺伝子はしっかりと新たな時代に受け継がれていくだろう。

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